障害年金の種類
1 国民年金と厚生年金の違い
公的な年金の制度は、建物に例えて「2階建て」と呼ばれます。
1階部分が国民年金で、日本国内に住む20歳以上60歳未満の人すべてが加入します。
2階部分が厚生年金で、70歳未満の会社員や公務員が加入します。
学生や自営業者、社会保険で配偶者の扶養に入っている人、無職の人等は1階部分の国民年金のみに加入し、会社員や公務員は1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金に加入します。
保険料は、国民年金のみに加入している場合は定額の国民年金保険料を支払います。
厚生年金に加入している人は、収入に応じた厚生年金保険料が給与から天引きされますが、別途国民年金保険料を支払うことはありません。
また、社会保険で配偶者の扶養に入っている人は、例外的に国民年金保険料を支払う必要がありません。
2 初診日に国民年金に加入している場合
障害年金では、障害の原因となった病気やケガで、初めて医療機関で診察を受けた日(初診日)の時点で、どの年金制度に加入していたかによって、支給される年金の種類が変わります。
初診日に国民年金のみに加入していた場合には、障害基礎年金が支給されます。
障害基礎年金には1級と2級の等級があり、2級に認定された場合の支給額は、月額で約6万5000円です。
障害の状態がより重く、1級に認定された場合には、支給額は2級の1.25倍となります。
3 初診日に厚生年金に加入している場合
障害厚生年金には1級から3級の等級があります。
初診日に厚生年金に加入していた場合、1級と2級に認定された場合には、障害厚生年金と障害基礎年金が支給され、3級に認定された場合には障害厚生年金のみが支給されます。
障害厚生年金の支給額は、厚生年金に加入していた期間の給与の額によって異なり、障害基礎年金のように決まった額ではありません。